【名刺コラム】世界の名刺文化について知ろう!
今回は、名刺にまつわる知識を世界と比較してご紹介したいと思います。
名刺のはじまり
7世紀頃の唐の時代に用いられるようになったとの説が有力です。
訪問先が不在の時、木や竹を削った札に自分の名前を書いたものを戸口に刺していたとのことです。
「名」を戸口に「刺す」ことから、「名刺」と呼ばれるようになったと言います。
参考 名刺の歴史
各国の名刺のマナー
それぞれ各国の名刺交換のマナーについて調べてみました。
■ 日本
会ってすぐ挨拶や自己紹介と共に行います。
立場が下の者、来訪者から先に渡すのが一般的です。
テーブルを挟んで行うのは、基本的にはマナー違反です。
商談が終わるまでは、テーブルの上に置いておきます。
■ 欧米
まずは、あいさつ、握手をし、名刺交換は別れ際が一般的ですが、タイミングはそれほど重要視されていません。
交換した名刺に、その場でメモや書き込みをすることもあるそうです。
■ 韓国
日本と同様、初対面で会った人とは必ず名刺交換を行います。
■ 中国
日本と名刺交換のマナーに関して特に違いはないですが、交換してすぐに名刺入れや、鞄にしまうことがあります。
「郷にいれば郷に従え」という言葉があるように、海外で名刺交換を行う際には、海外の作法に合わせましょう。
世界の名刺
サイズ
(東京4号と呼ばれる一般的なサイズ。関西では大阪9号と呼ばれる。)
■ アメリカ:89×51㎜
■ ヨーロッパ:85×55㎜
■ 韓国・中国:日本とほぼ同じサイズ
なぜ日本では91×55mmが主流なのかにも理由があります。
今では長さの単位はcm、mmを使用していますが、昔の日本は尺や寸という単位を使用していました。
この単位が名刺でも使用され、長辺が3寸(約91mm)、その黄金比から短辺が55mmとなりました。
特徴
中国は赤や龍のモチーフ、
東南アジアでは仏教のシンボルである蓮の花や、象の絵をあしらったものなど縁起の良いものを名刺に載せている特徴があります。
■ アメリカ
「Business card」や「Social card」などいくつかに訳されます。
現在、アメリカで「Business Card」とされるものは、自分の名前、身分を記すものというより、自分や自社の宣伝として使われています。
「Social card」と呼ばれるものは、基本的には名前のみを載せています。
また、アメリカの名刺は、色がついた紙や、表面加工、質感など用紙自体にこだわったものが多いのが特徴です。
■ ヨーロッパ
昔のヨーロッパは名刺交換の頻度が低く、最初に使われるようになったのは16世紀のドイツだと言われています。
昔の日本と同様、訪問先が不在の際に訪問したことを知らせるためのものとして使われていました。
18世紀になり、名刺は社交界でのあいさつに欠かせないものとなり、銅版画を入れたものが増え、この頃から華やかな名刺に代わりました。
19世紀になると写真入りの名刺が作られ始め、写真が入るサイズとして57×82㎜が採用されました。
現代でもイギリスなどでは、名刺はビジネスでは使われることは少なく、名前のみ記載したカードをパーティーなどの場で使用しています。