名刺にまつわるエピソード
名刺にかける想い
2011年 1月11日
株式会社アーティス 代表取締役 池谷義紀
もう、5年くらい前のことなのですが、土曜日か日曜日、休日出勤で会社に出社していたある日、電話がかかってきました。
電話は、声からして70代くらいのお婆ちゃんからのようでした。
きつめの口調で「あなたのところから荷物が届いたんだけど何これ!?」
「何が入っているの!?」
と、いきなりまくしたてられて、間違い電話なのかと思いましたが、いろいろと聞いてみると、代引(代金引換郵便)で届いた商品を良く確認せず、お金を払ってしまったようで、送り状に書いてあった当社の電話番号に電話をしてきたということのようでした。
当時は、「オレオレ詐欺」などが流行っていた頃で、自分も騙されたのではないかというそんな思いで電話をされてきたようです。
そのころ、私はすでに名刺の直接の担当からは離れていたのですが、当社の中で、代引で届ける商品は名刺しかありませんので、
「ひょっとして、送り状のところに名刺って書いてありませんか?」
と聞くと、しばらく間があって、
「ああ、名刺って書いてあるね・・・」
またしばらく間があって、
「ああ、名刺ね!ああそうかそうか!」
「いや、実は孫娘が自分で仕事を始めてね。ああ、それで名刺を頼んだんだね」
と、優しい口調に変わりました。
「まだ始めたところでね。ちゃんとやっていけるかみんな心配しているんですよ。そうですか、名刺ですか。仕事するのに必要ですからね。これで頑張れますよ」
というようなことを話されました。
「いやいや、ありがとうございました」
と何度もお礼を言われ、お婆ちゃんの、お孫さんの事を気遣う気持ちと、仕事を支えるツールである名刺を大切なものだと思ってくれている気持ちが、伝わってきて私も感激してしまいました。
仕事始めた当初は、いろいろな不安があると思います。
自分の名刺を初めて渡すときは緊張するのかも知れません。
そんな時に、私たちの作った名刺が、その人を支える小さな応援団のような役割を果たせられるとしたらそんな嬉しいことはありません。
名刺は「はじめまして」の場面で使われます。
そこからビジネスが始まり、また人間同士の新しい関係が出来たりします。
ひょっとしたら、生涯にわたる付き合いがそこから生まれるのかも知れません。
人と人の出会いに立ち会えるそんな名刺。
私たちはそれを作るという喜び、それをきっかけに良いビジネス、素晴らしい人間関係の一助になっているのではないかという喜びを噛み締めて、これからもこの仕事をしていこうと思います。
みなさんの名刺入れの自慢を聞かせてください。
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